<夏の校舎> 廃校した小学校からのメッセージ
こんにちは。連日の猛暑もやっと終わりましたが、
今度は台風と、この極端な天候はこの夏の農作物に
どんな影響があるのでしょうか?とても心配です。
さて、今週は廃校した小学校について書かせていただきます。
少子化が著しい昨今、まだまだ十分使用出来るはずの小学校の
多くが、廃校になっております。
画像は、鳥取県にある小学校です。
7月の暑さの中、校舎周辺には木々が生い茂り、セミが鳴き、
校庭の裏には小川がせせらぎ、清流と森林からの心地よい風がそよぐ
という、動揺の歌詞そのままの場所です。
もちろん、廃校した現在も地域の活動拠点として
いろいろな形で使用されています。
学童保育、公民館、避難所、コミ二ティスペースなどなど。
この日も、学童保育に通う元気な少年たちが
水遊びやボール投げをしておりました。
(少女は外にはいませんでした。暑いからですね)
一番目についたのは、校舎の前にあった「赤いイス」??
冬におばあちゃん達が日向ぼっこをする場所か?
グランドゴルフの際に、見学する場所なのか?
雨宿りの場所か?
このなぞを誰かに聞いても、「さあ、わからんね=」と
やんわり流される気がして、尋ねることはなく密かにパチリ!!
敷地のはずれにある、プール近くの更衣室だった建物は、なんと
地域のキッチンになっており、ガスコンロや食器が置いてありました。
そして、保健室だった場所はダイニングになり、エアコンが完備されて、実は
一番使用頻度が高い場所になっておりました。
北側にあり、真夏でも涼しいレトロな音楽室は地域の展示室になっていました。
きっと昭和と平成の100年くらいの間、この場所で、
多くの子どもが笑い、泣き、転び、走り、怒り、悔しがり、
一日の生活のほとんどを過ごしたことでしょう。
薄目にすると、その息吹が聴こえるような、夏の風が吹いていました。
あれ?私が卒業した学校はどうなっているか?
どういうわけか、私の卒業後に、全てが新校舎に建て替えられ
もう同じ情景は二度と見ることは出来ないはず。
私の暮らした校舎は、廃校の危機とは無縁で
むしろ、人口が増加し、定員がオーバーしたため、
新規の小・中が近くに開校してしまうという、平成とは思えない不思議なことが
起きていると聞く。そして新築により、もう同じ場所には存在しない。
なんと寂しいことか?
この小学校を訪れ、なんだか心の底から感じるものがあった。
それは、
「あの時、あの場所で感じた 光、におい、風、未来への期待を
40年以上過ぎた今になっても覚えている」
ということ。
そして、自分が育った学校からは、1500キロくらい離れている
この鳥取という場所であっても、同じ情景が広がっていたということ。
良い時間をありがとう。
~智頭町 旧 土師小学校にて~