<KUSA喫茶 九十九里> 海風に焙煎したてのコーヒー豆をあてる
「コーヒーピープル」という本があります。
その中に登場する、KUSA喫茶を訪ねて、はるばる九十九里まで
行ってきました。
雨の降る寒い土曜に、千葉の海を見たのは初めてですね。(船橋とかではなく)
「海と珈琲」は、私のような「山と紅茶派」には無縁の場所と
思っていたのですが、いやいやそんなことはなく、
庭の木々を眺めながら、木の椅子でゆっくり、シングルオリジンの
ドリップコーヒーを味わう場所でした。
こちらにわざわざ行ったのは、珈琲の味というよりも、
焙煎士として、素晴らしい方が経営しているという話を聞いたからです。
確かにその店主であり、焙煎士のHさんは、独特のオーラがありました。
デザイナーのような、アパレル系のような、イタリアンシェフのような、、、
繊細なんだけど、笑顔が真剣なタイプです。
そして、そのお隣で静かにドリップをやり続ける奥様も
即席ではマネできない上品なオーラです。(皇族のような)
こちらは写真がNGなところでしたので、今回画像は一切ありません。
そして、一番感じたのは、珈琲の進化です。
私が紅茶、中国茶と遠回りしている間に、珈琲はものすごく
進化していることがわかりました。
「酸味はいや」と意味もなく言ってしまいますが
それは過去のコーヒーの味のこと。
進化した珈琲は、酸味がキーワードで、香りと共に重要なこと。
珈琲を飲み過ぎて「胃」があれるなんて、過去の話。
生産者とその流通者、そして焙煎士により、大きく珈琲が変化していた。
スタバやブルーボトルを深く理解していた気がしたが
それはそれのこと。
KUSA喫茶のコーヒーは、産地と生産者が明確な貴重な豆を、Hさんが全てのエネルギーを集約して焙煎、それを九十九里の海風で乾かし、奥様が一杯づつハンドドリップして、手焼きのカップに注がれたものでした。
外は雨、風が強く、気温も真冬の寒さ。
そんな日にこの珈琲は、私にどんなメッセージをくれるのだろう?
と思いながら、飲みました。
まさしく、「コーヒーピープル」を理解できた旅でした。
来週は大分の安心院(あじむ)でワインを考察します。
また。